
TBSドラマ「獣医ドリトル」を観ました。もともとあまり実写ドラマは観ないのですが、番宣で気になったのでチェックしていました。原作のマンガを知らなかったのでどんな展開になるのかも分からないのですが・・・。
職業柄こんな症例が来たらどんな治療やインフォームド・コンセントをするかなぁとか考えながら見ていました。
①マンションから転落し頭部を損傷し意識のないネコ 状況から考えて脳以外にも傷害を負っていると考えてX-rayを何枚か撮影し、血液検査、心拍数・血圧などの異常がないかを確認。異常がなければMRI検査を提案(私はMRIは見れませんが)。
ただしここで問題が。動物の場合MRI検査をするにしても動かないように麻酔をかけるのですが、頭蓋内に異常がある場合麻酔リスクが非常に高く死ぬ事もよくあります。この事を伝えて検査。
本編では「クモ膜下出血」との事で手術不適応で鳥取動物病院に転院して来ましたが、MRIまで撮って他へ転院させるのもちょっと現実離れしているなぁ、と思いました(それがドラマなんですが・・・)。その間に死ぬだろと思ってしまいました。
私ならすぐに安楽死は勧めないけど、対処療法で何日かやってみるかなぁ?頭蓋内圧下げる薬を打ちながら・・・。
②骨折した馬 一人で競走馬の骨折手術は無理だろ。でも馬は専門外だけどこのエピソードはちょっと感動した。
③白内障のサル いけ好かない弁護士の飼ってるサルです。
所でサルを観る獣医師って実はあまりいないんですよ。変に頭が良過ぎて診察や入院管理がしにくく、サルの病気は人間に基本感染するので獣医師が嫌うのです。
白内障で元気がないってどんな状態なんでしょうね?もう緑内障に発展しているんじゃないかなぁ?手術をしても視覚が戻るかどうか・・・。動物の場合どれくらい見えるようになったか話せないので、白内障の手術をしてもあまり生活の様子が変わらない時はいまいち飼い主さんの満足を得られないのが難点です。
この手術は200万円請求していましたが、イヌの場合片目30~50万円が相場なので、検査料・術後管理や手術の難易度を考えれば少し高いけど妥当かなと思いました。
でもこれって獣医版ブラック・ジャ(ry
今の所あまり高額の治療費は請求してないけど(笑)。次回も時間があれば観てみます。